中在ケイのブログ

文章と書くことが得意になりたい

ヘタなりの読書感想 その1

サリンジャー選集 2 若者たち 短編集Ⅰ

この本はJ.D.サリンジャーの初期の短編集になります。

 短編集を読んでいて初期の初期作品の「若者たち」や「じき要領をおぼえます」などは、登場人物が短編ではあるけど、一気に何人もの登場人物が出てきて名前が覚えづらかったり、途中でオチがなんとなく分かるような話だったりして正直に言うと読みづら


いなぁと感じていましたが、「ヴォリオーニ兄弟」や「やさしい軍曹」辺りからは、徐々にライ麦畑でつかまえてのような雰囲気が出てきてるなと感じました。

特に「やさしい軍曹」は好きなエピソードです!

夫のフィリーが奥さんにかつて軍に居た頃に、そこでお世話になったバーク軍曹のことを話しており、バーク軍曹の見た目は所謂、映画に出てくるようなイケメンではないけど、当時16歳の少年フィリーからの目線から見ての大人としてかっこよくもあり気も配れる優しさがあって、尊敬できる大人ってこんな人だなと思いました。

それから最終的にバーク軍曹はその人柄故なのか、日本軍からの奇襲を受けて兵舎内に取り残された新兵を助け出そうとした時に、零戦の機銃に打たれて死んでしまいました。その話をした時に奥さんは初めて涙を流した、という話です

特に最後のフィリーのセリフ「こういう女を女房にしなければならない」は胸を打たれました!

奥さんの審美眼の高さは、後の「ライ麦畑でつかまえて」のホールデン・コールフィールドの本質をつかむ力の高さに通ずるのかなと思いました。

 

日記パート

話は変わり、アンドレ・ジッドの田園交響楽を買いました。

きっかけはヨルシカのチノカテ」でジッドに興味をったから。

では、なぜ地の糧ではなく田園交響楽のほうにいくのか?と不思議に思われそうですが、多分あらすじの部分が地の糧より吸引力があったので。(その後に本屋で地の糧を買いました。)

話は脱線しますがヨルシカのn-bunaさんはどうやって数十年絶版になった地の糧を知ったのかが不思議です。寺山修司さんの「書を捨てよ、街へ出よう」から知ったのか、古本屋とかで知ったのかは、わかりませんが色々な本を読んでるなー、と思ってます。